フルート吹きが何やら記録を残したいようです。

フルート指導を受けている筆者が気づいたこと・書き残しておこうと思ったことへの公開記録帳。

導音の替え指4〜a6-g#6/f#6-f6 ・ h-mollのf#6-b6アルペジオ

 このところ、社会人たる大人の事情で心身共に疲労感満載の中練習し、レッスン行ったら先生にいきなり「体調悪そう」と指摘されました。そこまで見抜きますか…。

 日中も色々な騒動に追われつつ、超偉い人の歓送迎会やら、超偉い人から表彰される表彰式やら、新人歓迎会やら、同僚との情報交換会やらあって、飲みの席の後に練習行ったりしてることを世間話として話したら、先生から「そこまで身体に無理してまで頑張らなくていい。頑張りすぎ」と言われました。

 そうか……頑張りすぎなんだ。まあ確かに倒れるまで全力で走って倒れる性分で、真面目過ぎて倒れるタイプとは良く言われるけど(笑)

 

 そんなこんなでよく順調に進んでると自分でも思いますが、アルテス18課No.4です。

 毎度恒例のアルテス無い人向けのリンクです。

Méthode de flûte (Altès, Joseph-Henri) - IMSLP/Petrucci Music Library: Free Public Domain Sheet Music

 

 今回のNo.4(F-dur)での習得導音運指は、a6-g#6/f#6-f6です。

 

・a6-g#6

 a6:L1・3 / R2・5(Es)

 ※g#6:L1・3・4・5 / R2・3・5(Es)

 

・f#6-f6

 f#6:L1・2・4 / R4・5(Es)

 ※f6:L1・2・4 / R2・4・5(Es)

 

(※が導音運指です)

 

 a6-g#6は19小節目に最初登場、f#6-f6は26小節目に登場します。

 これから楽譜読みして練習はじめるのですが、f#6-f6は確か音色も安定して出るので、活用する場も多いと聞きました。

 

 この曲、F-durなので、b♭はブリチアルディキー使う場面もあるのですが(但し、b♮も結構あるので、運指要注意ですね…)、f#6を演奏する時は、ブリチアルディキーの使用はNGです。というか、音鳴らないです。

 以前私は♭調の時は基本ブリチアルディキー使っていたため、f#6が本当に鳴りが悪くて何でこんなに鳴らないんだろうと思っていたら、ブリチアルディキーが原因と指摘され、実際通常のL1で鳴らしたら、驚く程あっさり鳴ったという…。

 これも結構知らない人いるような気がします。

 

 あとこの曲、12/8拍子で、基本8分音符×3で1拍の4拍子な訳ですが、18小節目や20小節目のようなリズムパターンをスタッカートとスラー含めて正しく演奏するのがポイントのようで、最初は8分音符刻みで正しく演奏出来るようにして4拍子で演奏出来るようにする必要があります。

 最近楽譜のスラー、スタッカートを反映したタンギングアーティキュレーションがどんどん難しくなってきており、そこにブレス位置パズルや運指パズルも絡んでくるので、どんなゲームよと思ったりもします。ゲームと一緒にしたら怒られるかなぁ…。

 (余談ですが、ゲーマーは楽器習得能力高い気がします。パターン操作や瞬発力や判断力要求されたりするところは割に楽器の演奏能力と被る部分あると思われ)

 

 復習コーナー。ここまでで習得した運指はこちら。

 ・d5-c#5 (No.1)

 ・d6-c#6 (No.1) ⇒導音の替え指1〜d5-c#5/d6-c#6

 ・g6-f#6 (No.2) ⇒導音の替え指2〜g6-f#6

 ・f6-e6 (No.3) ⇒導音の替え指3〜f6-e6

 ・a6-g#6 (No.4)

 ・f#6-f6 (No.4) ⇒この記事

 

 それと今回はh-mollのアルペジオについて書き残しを。

 h-moll (ロ短調、#2つ)のアルペジオで、f#6からb6に遷移する際ですが、b6運指の際、D#トリルレバーはR3(右手中指)を必ず使うこと、だそうです。

フルートのしくみ:パーツの名前を知ろう - 楽器解体全書PLUS - ヤマハ株式会社

 恐らくf#6でR4(右手薬指)を使うため、同じR4で指遷移するより、R3を使った方が指遷移上安定するからと思われます。ブリチアルディキーでb-b♭遷移で同じ親指ズラすと早い遷移やりにくいのと似たような理由なんでしょうかね。

 あと、今b6運指表をたまたま複数見ていたら、なんかb6とかb♭6運指でR5(Es)押さえている運指表とかあるんですが、これ誤植なのかなぁ…。基本b6やb♭6はR5(右手小指)は押さえないはずです。先生も右手小指は必ず離すようにと言われていますし。

プロ奏者の先生に指導を受けるメリット

 フルートを始めた当時、特定の先生に指導を受けるのではなく、基本的には所属している所の先輩から指導を受け、時々クリニック等でプロの先生から指導を受けたり、あるプロの先生と手紙のやりとりをして教えて頂いていた位で、特定の先生からフルートの直接指導を定期的に受けるという機会はありませんでした。

 

 長らく楽器に触れない期間があり、昨年の今頃フルート演奏に復帰するに際し、プロの先生に改めて指導を受けるかどうか、正直悩みました。

 仕事柄、コストの考え方でメリットがあるかどうか考えてしまうのですが、プロの先生に指導を受ける事にして一年経ちました。

 この一年の結果論で言うとこの判断は「大正解」でした。

 

 私がプロの先生に指導を受けて良かったと思う点を挙げておきます。

 

・基本の所作含めて間違えている所を指摘してくれる

 私は長いブランク期間があったため、初歩の初歩からやり直ししたいという希望を先生に伝え、それこそ姿勢から再指導を受けましたが、今まで普通にやっていたことが間違いであることを指摘し、修正してくれることは本当に有り難かったです。

 独習では教本やテキスト等を通して理解してやったつもりが、それが誤って理解して習得してしまった場合、誰も指摘してくれず、その結果身体に負担が掛かったり、演奏上で正しくない奏法で習得してしまい、後々苦労することになります。

 客観的にプロの視点で指摘し、指導をしてくれる。

 この点だけでもレッスン料払う価値があると思います。

 事実、その指摘を受け指導された結果、身体の負担も減り、かつ演奏技術も音質も明らかに改善されました。

 これははじめてフルートを学ぶ人にとっても重要なことで、最初から正しい技術で習得することは、身体の負担掛けず、かつ最短時間で技術習得していくことにつながっていきます。

 はじめてフルートを学ぶ人は出来るだけ先生から指導を受ける事をお勧めします。

 また、旧来先生から指導を受けていなかったフルート吹きも、先生に指導を受ける事で自分の抱えている問題点を指摘してくれ、改善する可能性が高いためお勧めしたいです。

 

・自分の抱えている問題点を一緒に解決してくれる

 私は最高音付近と最低音付近が安定して鳴らない問題を抱えていました。

 それが何故であるか、昔からずっと悩んでいたのですが、先生にそれを打ち明けた結果、自分の奏法の問題点を見つけて貰い、解決の道筋を見つけることが出来ました。

 今はネットが普及し、同様の悩みを抱えている人の経験論や指導している人の助言を参考にすることが出来ますし、それも大変有意義な事ですが、今の自分がどういった状況であるかということを元に解決することが何より解決の近道です。

 先生に指導を受ける事は、パーソナルヘルプデスクを持っているのと同様なので、自分の悩みを幾らでも質問出来る環境があると考えても良い訳です。

 勿論解決のためには自分の努力を要する事も多々あるでしょうが、すぐ質問出来て、解決するための方策を個人個人に合わせた形で指導受けられる事で、悩む時間を練習に充てる事が出来る分効率的に取り組む事が出来るようになります。

 数年問題に悩むより、悩みの解決方法をすぐに聞いて対策に取り組める分、時間的コストを考えた場合、圧倒的に習得に掛かる時間の差が出てきます。

 

・課題を解決していくことのモチベーション維持

 次のレッスンまでの課題が出され、それが何のための課題であるか認識して練習を進めていく事になりますが、これは確かな技術習得のプロセスを客観的に認めて貰う事にもなり、かつそれがモチベーションにつながっていきます。

 客観的に課題を解決出来ているかを先生にジャッジしてもらう事で、何となく出来たと思って進むのではなく、確かな技術習得を認めて貰うことが出来ます。

 その結果、確かに技術向上していることを自分でも実感出来るため、練習する意義が理解出来る分、練習の時間的密度も高くなるのです。

 客観的な判断を受けて習得を進められる事の意義は大きいです。

 ただ、なんとなく出来たではなく、先生に「OK」を認めて貰うためには、課題の意味を理解し、技術習得していくことが求められる訳で、その習得に時間掛かったとしても、習得出来た時の喜びは大きいですよ。

 

 細かいメリットも他に色々ありますが、私は少なくともレッスン料を払う分のメリットを充分に享受できていると感じているので、今後も先生の指導を受けていきたいと思っています。

 

 ただ、先生に指導を受けるに際して、以下の事は考慮した方がいいと思います。

 

・レッスンに通いやすい環境か

 多くの場合月に2〜4回通う環境になると思いますが、通うのに大変な場合、行くのに億劫になってしまわないかは考慮された方がいいと思います。

 

・練習するための時間と環境を確保出来るか

 レッスンは練習をする場ではありません。技術を指導して貰う場になります。

 課題は各自が持ち帰って練習し、レッスンは技術習得出来ているか確認をしてもらうという場であることを念頭に置きましょう。

 つまり、レッスンで出された課題を練習するための時間の確保と練習環境を確保出来る事が必要となります。

 別の楽器のレッスン受けている友人曰く、「30分のレッスンなら、10倍の練習時間が必要になる」と言っていますが、私もそこは同感です。

 以前私の友人で、やはり楽器のレッスン受けていた人で、レッスンの練習時間は、レッスン直前の30分位だけ、と言っている人がいて驚いた事があります。

 勿論レッスンを受ける目的にもよるのでしょうが、こういったスタンスの場合は、習得の時間の進みが遅くなるのは理解しましょう。

 どんなに指導が素晴しい先生であっても、習得出来るかどうかは指導を受ける側次第であるということは忘れないようにしたいものです。

 

・指導を受ける先生が自分のスタイルと合うか

 先生とフィーリング合うか、なのですが、まず先生に指導受ける時に「自分が何の目的で先生に指導を受けようとしているのか」出来るだけ明確な目的は伝えた方がいいです。

 先生も目的に合わせて指導をしてくれるはずで、そこを伝えずにお互いレッスンの方向性が噛み合わなくて嫌な思いをして先生を責めるのは筋違いなはずです。

 難度の高い曲でも演奏出来るようになるために技術習得したいのか、それとも趣味として色々な曲を演奏して楽しみたいのか、楽団で演奏するための技術習得なのか、友達と一緒に曲を演奏するために必要な基礎を覚えたいのか。

 指導を受ける時の目的により教え方も指導の方向性も違うとも聞きます。

 あと…先生の性格と合うかどうかもあるので、可能であれば体験レッスンを受けるなど先生と波長合うかは確認した方がいいと思います。

 

 まあこの辺りの話は色々なblogでも取り上げられている話で、改めて私が書くまでもないとは思うのですが、少なくとも「先生に習った方がいい?」という質問に対しての一つの意見や回答として、実際に指導受けている立場からお答えしておこうかと。

 

 まあ先生からダメ出しされて凹むこともありますが、先生に指導受けていて楽しいのも事実だし、折角レッスン受けるなら楽しいに越した事ないので、レッスン受けようかなと思っている人は目的意識持った上で、楽しんで受けて欲しいと思います。

導音の替え指3〜f6-e6

 社会人のため、色々大人の事情で時間取れない事も起きます。

 フルートの練習時間は極力優先順位を高くしてはいるので、レッスンも練習もしているのですが、それ以上に体力が持ちません…。

 

 レッスンは既にアルテス18課No.4まで進んでいますが、ひとまずNo.3から。

 アルテスお持ちでない方は、毎度恒例ですが楽譜はこちらから参照を。

Méthode de flûte (Altès, Joseph-Henri) - IMSLP/Petrucci Music Library: Free Public Domain Sheet Music

 

 No.3(d-moll)で習得するべき新しい導音運指は、f6-e6。

 

・f6-e6

 f6:L1・2・4 / R2・5(Es)

 ※e6:L1・2・4 / R2・3・4・5(Es)

 

 冒頭いきなりこの運指で始まります。

 そしてこの曲、8分休符明けの8分音符3つのスラー掛かる部分で、今まで使ってきた導音運指を使うシーンが多いです。

 

 導音運指使う部分には、楽譜上で「B」の表示されていますが、先生によってこの「B」運指を全部記譜通り演奏する場合と、「B」運指の必要な部分のみ演奏する場合と、中には導音運指の指導をすっ飛ばす人も中にはいるようです。

 すっ飛ばす場合は、それなりの理由があるようですが、不思議に思うようであれば先生に率直に聞いた方がいいと思います。きちんとした理由があれば説明してくれるはずですし、納得いく説明してくれない先生は…今後の指導でもその可能性はあります。

 私の先生の場合は、実質的に実践で使う運指は限られてくるため、運指上、もしくは演奏上使うものを必須習得する方を優先するべきとの考えのようです。

 過去先生がアルテスやっていた時は、どうも指導受けていた先生の判断で導音運指の指導をすっ飛ばされてたらしく、多分導音運指の習得やってたら受験に間に合わないと判断されたんだろうと言ってました。

 つまり指導を受ける私達側が何の目的で指導を受けているかにより判断される場合もあるのでしょうね。

 

 さて、復習。ここまでで習得した運指はこちら。

 ・d5-c#5 (No.1)

 ・d6-c#6 (No.1) ⇒導音の替え指1〜d5-c#5/d6-c#6

 ・g6-f#6 (No.2) ⇒導音の替え指2〜g6-f#6

 ・f6-e6 (No.3) ⇒この記事

 

 

東京優駿と音楽の関係。

 このところ多忙で新しい記事がなかなか書けずにおります。

 書くべき内容はあるのですが、時間まとまった時点で書きたいと思います。

 

 今日はフルートというより、音楽の話。

 しかも音楽というより、音楽用語が絡むネタに近い話です。

 

 先日、競馬の祭典とも言える「日本ダービー(東京優駿)」が開催されました。

 競馬に詳しくない方もいると思うので説明すると、競馬のGIと呼ばれる一番格付の高いレースの中でも、クラシックと呼ばれる更に格式の高い5つのレースがあります。

 このクラシック競争、競走馬として生まれるサラブレッドは一年に約8000頭と言われますが、3歳時に一生に一度しか出走出来ず、かつ出走枠は最大18頭のみという、極めて素養優れた競走馬しか出走出来ないレースです。

 その中で最高の格式があるレースが日本ダービーであり、このレースに勝つ事は競走馬も騎手も調教師も日本競馬界では最高の名誉であり、歴史に刻まれる程の格式があるレースです。

 

 今年の優勝馬、皐月賞を勝ち、日本ダービーを勝った、歴代のクラシック馬の中でも名馬となるであろうと言われている馬なのですが、その名前が音楽用語から付けられているのです。

 

 その名は「ドゥラメンテ」

JRAホームページ|データファイル|競走成績データ

 音楽用語としてのドゥラメンテ(duramente)は「荒々しく。大胆に。はっきりと。」という意味があるそうです。

 実際、この馬を表す表現としては素晴らしく、何と歴代のダービー馬のレコードタイムを更新。父馬のキングカメハメハがレコード保持していたのですが、息子が超えるという偉業も達成しています。

 興味ある方は上記JRAのリンクからレース動画見れますのでどうぞ。

 

 もしかするとこの馬、今後偉業を達成するかもしれない馬として今注目されているので、音楽繋がりで興味持ってもらえると後の名馬を知ってるよと言えるようになるかも。

導音の替え指2〜g6-f#6

 まず、前回の「導音の替え指1」記事の記載事項について。

導音の替え指1〜d5-c#5/d6-c#6 - フルート吹きが何やら記録を残したいようです。

 

 フルートの奏法で言う導音の解釈、違っていたようで。

 楽譜上、A-b-A(Aとbの間は半音下がる。稀に上がる場合で使うと解釈することもあるようです)という音遷移する場合に用いる奏法で、Aを主音とする時、bを導音と解釈するようです。

 導音が主音に近づこうという性質から、導音bを高めに取るということですね。

 音階上の「主音と導音」はこちらの解説を。一番下の説明をどうぞ。

楽典:音階

 

 さて、先日のレッスンでd-c#の導音奏法について課題として18課No.1を出されOK貰い、次の課題は18課No.2です。

Méthode de flûte (Altès, Joseph-Henri) - IMSLP/Petrucci Music Library: Free Public Domain Sheet Music

 

 新たに習得する替え指はg6-f#6です。

 

・g6-f#6

 g6:L2・3・4 / R5(Es)

 ※f#6:L2・3・4 / R2・5(Es)

 

 この運指も使う機会結構あるそうです。

 なお、アルテスの導音運指(B表)では「R2を穴半分閉じる」と指示されていますが、普通に閉じる(全部閉じる)で良いそうです。

 

 ちなみに18課No.2の9小節目、c#6-d6-c#6に注記がついています。

 この注記、わざわざ「非常に重要な注意」と書かれていて、超要約すると「b-A-bの組み合わせではあるが導音運指を絶対に使え」と。

 ただ、訳注で「今でも確かにc#6を音程高く取りたい時に使うけど、運指のために安易に導音運指使うのはいけないよ」と書いてあり、私の先生の指導では「導音運指不要」との判断でした。

 

 先生に「導音運指ってどこまで習得必要です?」というのを遠回しに聞いてみたんですが、「今ここまでの導音運指使うこと、現代音楽奏法でもしない限りまずないので、指導している以外の運指は無理に習得する必要なし」とのことでした。

 まあ覚えて損はないとは思いますが、習得の優先順位付けはあるようですね。

 

 実はNo.1練習の際に、指示された導音部分以外は通常運指のパターンと、楽譜上の導音運指指定された部分を導音運指で練習したパターンと両方やっておいたのですが、上記の先生の発言から後者の練習パターンはそっと披露せずに終わりました(笑)。

 まあやっておいていいとは思いますけどね。

 

 あと、b5-a#5の導音部分では、Aisレバーを使いなさいとの指示でした。

 Aisレバーについてはこちらの記事をどうぞ。

b♭の3通りの運指の使い分け。 - フルート吹きが何やら記録を残したいようです。

 

追記:

最初に書いた際の記述はオクターブ間違えて記載していました。

今回の記事はx6(=高音域)が正しいため、修正いたしました。

ここではx4(=低音域)、x5(=中音域)、x6(=高音域)と記載しています。

最高音のcはc7の記載となります。

 

ああ、今音名を大文字で全部記載してしまっている事に気がついてしまった…。

音名は正しくは小文字記載するべきなんですよね…。

(コードの記載が原則大文字のため、音名は原則小文字を使用する)

これも今のうち、全記事の記載を随時修正していきます。

「シの出る楽器ありませんか?」

 ある日、某楽器店で楽器を見ていたところ、年齢的に結構上だろうな、という女性が勢い良く入店してきまして。

 楽器ケースらしきものも見えたので、恐らくフルートやっている人だろうと推察したのですが、その人が店員に言った台詞が↓。

 

「シが出る楽器があると聞いたんですけど、どんな楽器ですか?」

 

 シ……ああ、もしかしてH管の事か。

 まあ確かにシの出る楽器ではあるけど、…H管という言葉知らないで聞いてるのか。

 うーん、だ、大丈夫なのかな。。もの凄く気になる……。

 

 店員が対応している会話聞いて、段々ドキドキしてくる展開に。

 ( )が私の心の声です。

※言葉は正確ではありませんが、やりとりの内容に相違はないはず。

 

「今お使いの楽器はどんな楽器お使いですか? 銀とか金とか」

「私そういうことさっぱり分からないんだけど」(…えっ! 分からないでH管欲しいってこと?…)

「今使っている楽器はリングキーですか、クローズドですか? ええと、キーに穴開いてますか?」(…多分、伝わらないと思うから言い直したんだろうなぁ)

「穴は開いてないです」

「今お使いの楽器は初めて使っている楽器ですか?」

「ああ、そうです」(H管も知らない上でクローズドで初めてだとすると、まだはじめたばかりの人だろうな…えっ、それでH管使いたいってこと?)

「今使っている楽器はこちらと一緒でボタンが2つだとおもうんですが、シが出る楽器はこちらご覧のようにボタンが3つなんですね」

「あー、これがそうなんですかー」

「試しに演奏してみます? 銀製の楽器で試奏出来ますので、今お出ししますね」

 

 その後、別予定があったので、この続きの展開を見たいと思いつつ後ろ髪引かれて店を出たんですが……クローズドでH管使うのあんまり聞いた事ないしなぁ…。

 今調べてみたら、クローズドで初心者向けの楽器でもH管付属の楽器はあるんだ。

 (メーカーによっては入門モデルでもH管付属可能のようです)

 プロの方でも、状況によってクローズドでH管使われる方もいるようですね。

 そしてH管を使うことのメリットとして「高音部の響き・音程の安定」があるとするのであれば、初心者が使う選択肢としてもあり得なくはないですね。

 勿論、初心者ではなくある程度の演奏技術がある人にとっては、第四オクターブ(通常の音域の更に上の音を発音することが出来ます)が安定するとか、替え指のパターンが増えるとかいうメリットもあるようですが。

 他にも通常のC管の場合は音色が明るかったり、H管は管長が長くなることから、レスポンスの抜けが重くなるんだろうなというメリット・デメリットがあるから、最初はC管使って、後からH管を選択して使えるようになるといいんでしょうね…。

 

 試奏に来た人がどういう経緯でH管求めてやってきたのかが興味尽きないのですが、会話のやりとり見てる限りで初心者は間違いないみたいなので、先生に習っていて、先生が使っている楽器と自分の楽器の違いが故に、先生と同じ楽器が欲しくなったとか、なのかな? とか想像してみたり。

 フルート吹きにとって、リングキーに変えたいとか、H管が使いたいとか、人によっては管体を洋銀→銀→金に変えたいとか、悩んだりするんですよね。

 そういう時に指導受けている先生がいるというのは非常に大きいですね。

 プロの先生に指導受ける事のメリットはまた別の機会に書こうとは思っていますが、経験あるプロに相談出来る環境というのは、案外大事だったりするものだと、自分の仕事的観点で見ても間違いないんだなと。

 あと、リングキーの事もまた別の機会に。

 

 楽器店にとってはここで頑張ればH管楽器お買い上げなところなので、頑張ってセールスして欲しいところではありますが。

 勿論、誠実であっては欲しいので、適切なアドバイスして頂いた上でですが(笑)

 

追記:

 経緯推測で「先生の楽器見て」であれば、「シの出る楽器」という表現で言うより楽器の形状で聞きに来る可能性が高く、キー3つある楽器という説明のところで「そうなんですかー」とは言わないですよね…。

 まあ、「その楽器私のと違いますよね」「そうこれ(H管)はシが出る楽器なんですよ」と言われ、その言葉を元に聞いてきたという推測も出来ますけども。

 まあ……やっはりどういう経緯で「シの出る楽器」を求めて来たのか気になる…。

初見奏やシンコペーションの自主的練習方法(参考法)。

 本人は至って本気で、実際にやって取り組んでますが、果たして参考になるのか…。

 この記事の内容は横道それた自主練習としてのお話で。

 

 随分前に友人に初見奏のスキルを上げることのメリットを力説されまして。

 一つの楽譜に取り組む時間が短縮される、つまりは同じ時間でも多くの楽曲への取り組みが可能になることから、短時間でのスキル向上に繋がると。

 言ってる事は判ります、いや理解出来ますよ、と。

 だけどね、初見奏のスキルを上げるのに時間掛かるでしょうよ、と。

 一時期、これで言い合いになりました。…まあ平和な光景ですよね(笑)。

 

 まず五線譜の音高を瞬時に判断出来るスキルを身につける必要があります。

 フルートは基本ト音記号の音高を覚えればいいんですが、今後の事も考えてへ音記号部の音高も覚えると、今後コード理解する際や移調習得する時に便利。

 (ト音記号とへ音記号の音高は、音程で言う所の3度差で考えれば良いのです)

 これ両方トレーニングするのであれば、ピアノ譜使うと便利。

 以前はiOSのアプリで「iRead Music」というアプリでこのトレーニング出来たのですが、今公開されていないんですよね…。

 (私は今でもこのアプリで隙間時間にトレーニングしています)

 

 ある程度出来るようになったところで、今度は音高に合わせてリズムを即時判断出来るようになる必要があります。

 まあ普通のリズムは追いつけると思うんですが、複雑なシンコペーション譜を追えるようになるにはどうしたらいいか、というところで悩みまして。

 

 結果的に何をやることにしたのか。

 ボカロ(=ボーカロイド)系の楽曲のピアノ譜(メロディボーカル部でOK)で初見奏練習する、という対策を。

 あれ、スピード早い上に、楽譜にすると今時の複雑なシンコペーション結構あるんです。

 一曲一日限定・20〜30分という条件で初見練習する代わりに、一応楽曲を事前に聴くのはアリにしました。完全な初見奏ではないのですが、楽譜読む力を養うという観点ではこの条件でも充分です。

 原曲通りのスピードだと正直死ねるので、スピード落としてもいいかわりに、シンコペーションは正しく演奏すること。

 出来た結果を楽譜に日付と共に評価書いておいて、毎日違う曲を延々と。

 ある程度曲が巡回したところ(最低でも50曲)で、出来てなかった楽譜を同じ条件で練習。

 これの繰り返しです。 目指せ100曲!

 

 この方法、冗談のようなトレーニングではあるのですが、結構実は効果あるようで、ある程度の楽譜は明らかに楽譜を読むスピードは上がります。

 従い、冒頭で友人が言っているところの「時間当たりの楽曲習得スピードが向上する」ということがまあ実現しているという…。

 

 お陰でボカロ曲の知っている曲のレパートリーが増えました。

 ボカロ好きな友人に何かハメられた気がしないでもないんですが、実際色々聴いてみたらいい曲いっぱいあることを知ることも出来たので結果オーライなのですが。

 

 参考に…なるのかなぁという気もしますが、視点を変えてトレーニングするのも、案外アリなのかもしれないですよ、と。

 

 参考までに練習した曲を幾つか紹介。

 シンコペーションや運指練習などでいい楽曲は次の2曲を。


【GUMI】セツナトリップ【オリジナル】HD - YouTube

 


【鏡音レン】パラジクロロベンゼン【破壊系洗脳ソング】+mp3 - YouTube

 

 演奏してみるとフルート向きでいいなーと思ったのはこの曲。


「歌に形はないけれど」 初音ミク・オリジナル曲 - YouTube

 


【巡音ルカ】ダブルラリアット【オリジナル】 - YouTube

 

 楽譜はピアノ譜であれば色々な所から出版されていると思いますので、楽譜開いて見て探してみてください。

 参考までに私が使っているのは、DEPRO MP社の楽譜を使っています。

 

 ちなみにフルートの初見奏練習用の教則本もあります。

 私も時々使っていますが、こんな教則本ですね。

フルート初見視奏トレーニングブック

フルート初見視奏トレーニングブック

 

 普通にトレーニングしたい場合にはこういう教則本を使うのが良いと思います。

 最初に書いたように、今回紹介した方法は、練習にモチベーション持たせる事も含めての一つの方法ということで。