フルート吹きが何やら記録を残したいようです。

フルート指導を受けている筆者が気づいたこと・書き残しておこうと思ったことへの公開記録帳。

導音の替え指6〜b6-a#6

 近いうちに更新すると言いつつ一週間が経過する訳ですが。

 このところ、体内電源が落ちるのが早いもので、自宅帰って記事書く前にライフが0に近くなり強制シャットダウン(=寝落ち)する現象が故なのでご容赦ください。

 

 今回は導音運指の最終回。アルテス18課No.6です。

 毎度恒例のアルテス無い人向けのリンクです。

Méthode de flûte (Altès, Joseph-Henri) - IMSLP/Petrucci Music Library: Free Public Domain Sheet Music

 

 今回のNo.6での習得導音運指は、b6-a#6です。

 

・b6-a#6

 b6:L1・2・4  / R4(dIs-trill)

 ※a#6:L1・2・4  / R2(*ring-half)・3(d-trill)・4(dis-trill)

 

(※が導音運指です)

 

 b6-a#6は98小節目に登場します。

 アルテスの導音運指表を見ると、時々「キーを半分押さえる」という指示があるのですが、今までの導音運指表でくぐり抜けてきたこの「半分押さえる」運指がついに登場する訳です。それが(*ring-half)になります。

 ただ、アルテスのこの導音運指表(B表)の下の訳注にも記載があるように、現在のリングキーの場合は穴を半分塞がなくても、リング部分を押さえる事で良いようです。

 むしろそっちの方が良いらしく、実際私も先生からの指導ではリング部分押さえるのでOKとの指導を受けました。

 勿論、慣れてきて音程を調整するようになってくれば、穴を塞ぐ程度で音程調整が出来るようになるのだとは思いますが、まず基本運指を習得してからの先の話です。 

 クローズドキーの場合はどうするんだろう…先生に聞いておけば良かったかな。

  そして、この導音運指ではdトリルとdisトリルの両方のトリルキーを使うことになります。はい、右手2・3・4がキー操作が必要になり、普段キー操作しっぱなしであることが多い5の小指が離れることになるのですが、さあ、運指再現して管体が安定しているでしょうか。つまり安定してこの運指を変えられなければならないという訳です。

 逆に返して言えば今回の運指や、前回の導音運指(b♭6-a6)が管体の支えが安定して切り替え出来ているなら、ある程度の管体の支えが出来ているはずです。

 まず運指切り替えした時に管体の支えが安定しているか、そして音色が安定して出るか、この2つのポイントをクリア出来るように頑張りましょう。

 

 そして、No.6の曲ですが、曲自体の難易度はNo.5よりは体感易しく感じますが、今までの導音運指の総復習のような曲になります。さあ、今までの運指が平然と普通に使えるでしょうか。

 8分の3拍子の本曲のリズムは8分音符3つで取るのではなく、1小節を一拍でカウント出来るようにリズムを取る事になります。そのため、速度記号も付点4分音符で表現されている訳ですね。

 ポイントは49小節目からの中間部の旋律が美しいので、ここを美しく聴かせるとこがポイントだそうです。

 最初g-moll(ト短調)で曲が展開され、実質64小節目からg-dur(ト長調)に変わります。

 これを調の関係性で言うところの「同主調」と言います。

 楽典:調の関係・五度圏

 なので、中間部分の色合いが同じ主音から始まっている調に関わらず、雰囲気がやや変わり、また113小節目からの冒頭部と同じような曲調に戻るところに着地出来るかどうかがポイントなのかな。

 そして、163小節目から二度同じ音型出るd5-c#5の導音運指のリピート部分、これも管体安定させてきちんと演奏出来るか。これも管体の支えチェックポイントになります。

 最後の小節。8部音符2つのスタッカートですが、息を吹き込むけど、タンギングの要領で音を切ってはいかないという、なんか器用な奏法を指示された訳ですが……これ、どうしても息だけスタッカート表現出来なくて課題になってます。

 本曲は仕上がったことになってますが……うーん、これは試行錯誤しないといけないかも。

 

 さて、最後の復習コーナー。ここまでで習得した運指はこちら。

 ・d5-c#5 (No.1)

 ・d6-c#6 (No.1) ⇒導音の替え指1〜d5-c#5/d6-c#6

 ・g6-f#6 (No.2) ⇒導音の替え指2〜g6-f#6

 ・f6-e6 (No.3) ⇒導音の替え指3〜f6-e6

 ・a6-g#6 (No.4)

 ・f#6-f6 (No.4) ⇒導音の替え指4〜a6-g#6/f#6-f6

 ・e♭6-d6(No.5)

 ・b♭6-a6(No.5) ⇒導音の替え指5〜e♭6-d6 / b♭6-a6 

 ・b6-a#6(No.6) ⇒本記事

 

 という訳で18課の導音運指編終了です。

 導音運指表上では他にも沢山の運指がありますが、先生曰くここで記事として書いた運指は今後も必要となる運指のようで、極論的に他の導音運指の習得は必要ないという事でしたが、勿論折角教則本にある訳だから練習してみようというのは当然アリだと思います。

 ただ、導音運指は必要な状況下での使用が前提で、正しい運指表の運指の習得が大切。

 安易に便利だかなんでもかんでも使っちゃおうと考えると、演奏上で変な癖が付いてしまうことにも繋がりかねないので、「ご利用は計画的」にという原則を忘れないようにしたいものです。